ガーデニング(観葉植物・多肉植物・草花栽培など)や家庭菜園での野菜栽培でどうも植物が思い描いたように生育してくれないと悩んでおられる方も多いと思います。
しかも、生育してくれないどころか、病害やはたまた虫の害などで致命的な状況になることもありますよね。
丹精こめて育てた積りの植物が、そのような成育不良の状態になるのは残念な気持ちになります。
実は植物を元気に育てる秘訣は「植物の根の役割」に着目することが大事なんです。
そうなんです。地上部よりも地下部に秘密があるんです。
そこで今回は私が自分で体験したりプロ農家の方に直接教えてもらったことを参考に。
植物の根が元気になれば、地上部がどのように変わるか。あるいは逆に根が元気をなくせばどのように変わるのかを通じて根の役割を説明します。
この記事を読むメリット
1.植物の根の役割について
植物の根の役割とは
植物の地上部を支える
ガーデニングや家庭菜園での植物や野菜の栽培で一番目につきにくいのが根です。
植物のなかでの根の役割は、土のなかに根を張りめぐらせ植物体をしっかり保持することです。
水稲の根です。水稲の地上部を支えるためにたくさんの根が地下部に広がっています。
深く広く根が広がれば、地上部もしっかりと丈夫に生育します。このような稲は強風にも強く倒伏しません。
土からの養分を吸収する
次に根の役割で大事なことは、土から水分やミネラル、植物ホルモンなどの栄養物を土から吸収し葉に届ける役目があります。
根のなかでもより大切な働きをするのが「根毛」です。土に馴染んであちこちに根を広げ植物体を支える仕事と同時に水分や養分を茎を通して葉に運んでいるのです。
「根毛」の先端部分は「根冠」と呼ばれて根を保護しつつ土の粒子のなかを伸びていきます。
「根冠]は柔らかい組織ながら土の粒子と戦いながら土のなかへ伸びていきます。なので土がいい状態であれば「根冠が伸びやすく根張りがいい状態になるということです。
元気な根を育てることができれば植物の地上部の生育は順調になります。
ガーデニング上手になるには、まず土のなかで根が「根冠」で保護された先端部が楽々と伸びる環境を用意することが大切です。
まず、いい根とは
いい根とは。簡単にいえば白い根のことです。
上の画像はイチゴが狭いポットのなかにも関わらず白い元気な根が回っています。土の状態が悪くなれば褐色になり元気がなくなります。更に悪くなれば黒くなり枯れてしまします。
上のポットはイチゴ苗取り用の株です。白い苗で元気な株ですので多くのランナーを出し苗を多く作ることができます。
根が元気になれば地上部はどう変わる
葉が厚く上向き。茎が固くしっかりしてくる。
土の状態が良く栄養物の補充もしっかりあれば根は確実に元気になります。この状態を根張りがいいといいます。
根張りが良くなれば地上部の組織がしっかり作られます。
葉の組織が厚くなり光合成の能力も高まります。
地方で美味しいミニトマトを作られる農家さん。
葉が元気になった状態を「拝み葉」と呼んでいました。
葉が少し内側にカール気味で上向きにピンと張った状態をさします。
そして、葉の色が濃緑色ではなくて淡い鮮明な緑色をしています。
葉がピカピカで艶がでてくる。葉が本来の緑色。
根張りが良くなれば、観葉植物、野菜 果樹であれ葉が本来の美しい緑になります。更に例外なく葉の艶がでます。極端にいうとピカピカの葉になるということです。
葉の表面は、クチクラ層の上に植物が作り出すワックス状の脂肪が葉全体を覆うワックス層という組織があります。
ワックス層が良くわかる植物に椿があります。ワックス層が良く発達しているので光沢がありピカピカしています。当然ですが椿には葉の病害がほとんどありません。
椿にしても根の条件の良い所で生育すればより葉の光沢が増します。
葉の表面のワックス層は、根の張りが良いほど厚くなります。
葉の表面には、地下の土壌のなかと同じように有用微生物のコロニーがあります。ワックス層の役目は葉の表面から悪玉菌の侵入をストップさせることです。
更に葉上微生物のコロニーが悪玉菌が極端に繁殖しないようにお互いがバランスを取っているといわれています。
根を元気に育てる。葉が艶をもちピカピカになる。観葉植物では美しい葉を鑑賞できる。家庭菜園では野菜がウドンコ病や灰色カビ病などの葉の病害を予防できるというメリットがあります。
花の場合は葉の色が淡く花の色は鮮やかに。
根張りがよくなると、植物体内で植物ホルモンや酵素の動きが活発になります。花の場合は咲く花の色が深みをましユリであれば茎がしっかりし商品価値があがります。葉の.色は淡く鮮明な緑に。
ミカンの樹の幹の青ごけが取れる
温州みかんの栽培年数が長くなると樹の幹に青ごけが発生します。
原因は幹の表面の成長が止まり荒れた肌にコケが定着するようです。
青ごけの成長が進むと、カミキリムシなどが幹に穴をあけたりする被害の発見が遅くなったりします。
農家は酸性の強い肥料の濃厚液などをゴム手袋につけて幹をこするなどの対策を行いますが効果はいまいちのようです。
一番の対策は樹の周りの根の発生を促す対策をとるのがベストです。
樹の周りには、潅水チューブが設置されています。
潅水チューブから液肥と発根促進剤(有用微生物)を流してやります。
新しい白い根が樹の周りに出てきます。
根が多く出てくると樹齢の古い樹でも樹の肌が若がえり白い縞模もはっきりしてきます。
同時に青ごけの発生もなくなります。
果実類は葉が上向き、果実の糖度があがり品質が良くなる
デコポンという品種のミカン栽培園です。
土の状態がいいので根張りが良い状態がわかります。
葉の光沢が良く葉も上向きで葉の色も淡い緑色です。
果実は糖度も高く香りも高いことがわかります。
野菜は冷蔵庫に保存の場合腐って溶けない。
野菜質を見分けるのに一番いい方法は冷蔵庫で貯蔵することです。
品質の悪い野菜は、冷蔵庫でしばらく貯蔵するとどろどろに黒く溶けてしまいます。
根張りの良い状態で収穫された野菜ネラルを吸収し野菜の細胞がしっかりしていますので黒く溶けることはありません。
土の状態が悪く根が元気がなくなる場合に起きること
野菜の根の害の一例
ゴーヤーのネコブセンチュウ害です。元気に育っていたゴーヤーが徐々に萎れ始め最終的には枯れてしまいます。専門農家でも家庭菜園でもよく発生します。
連作障害の一つですが、土壌の状態が悪化したときに起こります。
土のなかにいるネコブセンチュウが根に入り込みコブを作り根が枯死してしまいす。
土のなかにはネコブセンチュウを抑える善玉センチュウもいるのですが土の状態が悪化するとネコブセンチュウが爆発的に増え被害を及ぼします。
一度発生すると農薬を使用してもなかなか止められません。
解決法は「森の土」のように微生物が多く住んでいるフカフカの土に改良することがベストです。
果樹の根の害の一例
永年栽培してきた柑橘が突然枯れてしまう。
植物のガンといわれる白紋羽病です。
土壌環境が悪化している所に木の幹や枝などを土に埋めてしまうと起きる根の病気です。
みかんの枯れた根を掘り出すと白い紋羽病菌がついています。
一度、病原菌が入ると大きな根もいとも簡単に枯れてしまいます。
それに連れて地上部も徐々に衰弱し樹全体が枯れてしまいます。
この防除困難な紋羽病菌の対策としては土壌の微生物相を豊かにする対策が有効です。
まとめ
植物を元気に育てることに関して、自分で体験したりプロ農家のかたに教えてもらったことがあります。
ガーデニングや家庭菜園などで植物や野菜を栽培する場合は常に目に見えない地下部の根に注意を払うことが大切だとうことです。
根が元気になれば地上部に正確に反映され生き生きとした植物の生育を楽しむことができます。
又、根の生育が悪ければ、それも如実に地上部に現れます。
生育の環境、水やり,土の状態、肥料、病虫害など根の生育には沢山の状況が関係してきます。
見えない根の生育にあーでもないこうでもないと試行錯誤で良い状況にしていく。
ここに趣味の園芸といえども、植物を育てる醍醐味があるのではないでしょうか。