今年もツバキの樹にチャドクガが発生しま
した。
昨年も同じツバキの樹に発生して殺虫剤で駆除したのですが殺虫剤を散布したため危ない目にあいました。
チャドクガの知識がなく幼虫の毒針毛の毒性のことも知らずに闇雲に殺虫剤を散布して駆除してしまったのです。
その後害虫がチャドクガであることを知り毒針毛が飛散して害を及ぼすことも知りました。
チャドクガの駆除は他の害虫駆除のように殺虫剤を吹きかければ済むというものではありません。飛散する毒針毛をどう抑えるかが駆除のキーポンとになります。
安全な駆除の方法を探していたところ、チャドクガ幼虫の毒針毛が熱で無毒化できることを知りました。
早速、お湯を沸かしてバケツにお湯をいれヒシャクでチャドクガの幼虫にかけようと試みましたがチャドクガの幼虫は高い所のツバキの枝に密集しています。
しかも葉の裏なのでうまくお湯をかけることができません。
ならば、シャークスチームクリーナーの蒸気熱で駆除を利用してチャドクガの毒針毛を無毒化し駆除することが可能ではないかと考え試してみました。
シャークスチームクリーナーでチャドクガを駆除した結果
シャークスチームクリーナーでチャドクガの幼虫を駆除した結果を報告します。
スチームクリーナーからは100℃以上のスチームが噴射されます。
結果
①チャドクガ幼虫の毒針毛の毒は熱で分解される。(50°以上)
②チャドクガの幼虫が暴れない。静かにしていてしばらくしてツバキの樹から落ち死ぬ。
③後始末が楽である
これらの結果についてもう少し詳しく説明しますね。
チャドクガの幼虫の毒は怖い
チャドクガは恐ろしい害虫
チャドクガの恐ろしさは、毒針毛にあるといわれています。毒針毛はチャドクガの成虫から卵、幼虫のすべての世代でもっていて刺されると皮膚科を受診しなくてはいけないほどの皮膚に炎症をおこすといわれています。
チャドクガの発生は年2回になります。6月から7月にかけてが第一回目の発生です。羽化した成虫が産卵して9月から10月にかけて幼虫が発生します。
本記事で述べているのは駆除は2回目の発生した幼虫になります。
9月-10月に羽化する成虫は、マユなどについている毒針毛を腹につけていき産んだ卵に毒針毛をなすりつけるという凄い生き残り戦略を持った害虫なのですね。
厄介なのは、チャドクガの毒針毛は抜けやすく風が吹くと周囲に飛散し近くを通行する人や小学生の皮膚に付着して被害がでてしまいます。
毒針毛は0.2mmくらいの細さで皮膚に付着して手でこすると毒針毛のの先についいている小さなカギ状が皮膚にささると炎症を起こすようになっています。
知り合いのマンション管理をお仕事になさっている方のお話です。住民の方から植え込みのツバキに害虫が発生しているとの通報があったそうです。
殺虫剤を片手に駆除を終えてしばらくすると顔や背中にかゆみを感じ皮膚科を受診したそうです。
そこで初めてチャドクガの仕業とわかったそうです。シャツの隙間からチャドクガの毒針毛が背中まで潜り込むとの怖いお話です。
その原因は殺虫剤を散布したことにあります。殺虫剤をかけると命の危険を感じた幼虫は糸を吐きさーっと無数の幼虫がぶら下がってきます。
その瞬間にくねくねと暴れるので抜けやすい毒針毛を空中に飛散させます。
しかも地上に落ちたら雑草のなかだとなかなか拾えません。その場所から毒針毛を飛散させますし草取りの際などに被害がでる可能性もあります。
ここにこの害虫の駆除の難しさががあります。目に入ると悲惨なことになります。
ゴーグル、ビニール合羽、ゴム手袋、長靴の準備は必須です。終了したらこれらの装備はゴミ袋に入れ廃棄した方がベストです。
合羽の隙間から毒針毛が入り込むことも想定して着衣も廃棄です。洗濯しても毒針毛の毒性はなくなりません。
チャドクガの毒は熱に弱い
チャドクガの毒の泣き所は熱
チャドクガの毒はタンパク質で50度で変性し毒成分がなくなるといわれています。
毒攻撃については完璧な態勢を整えているチャドクガですが意外な所で弱点があるものですね。
ツバキ油を採る産地でのチャドクガ退治にたいまつの炎や新聞紙を燃やして幼虫を焼く場所もあるようです。
でも普通の住宅街では、炎を使用する方法には、安全上問題があります。
もう一つの方法は、熱湯がありますがやかんで沸かした熱湯をチャドクガに直接かけるのも問題がありました。
チャドクガの幼虫は、葉の裏に密集したいます。しかも背丈より高い所にある枝だとヒシャクで汲んだ熱湯をかけようがありません。
しかも熱湯をかけて駆除するという場合はう切り取った幼虫がいる枝を熱湯に漬けるという方法しかなかったのです。
そんな時にひょっと思いついたのがいつも掃除に使用しているスチームクリナーでした。
シャークスチームクリーナーがチャドクガ幼虫駆除の秘密兵器になる訳
シャークスチームクリーナー
シャークスチームクリーナーは我が家では、台所や風呂場の掃除に活躍しています。
40秒ほどで100度以上のスチームを発生します。
シンクの水垢や風呂場のタイルの黒カビ落としに重宝しています。
やかんのお湯でチャドクガ退治の記事を見てお湯で退治してみようと思いたちました。
チャドクガの退治は枝を除去したり殺虫剤を散布したりする時が一番危ないです。
枝から虫ごと除去したらお湯に浸けて無毒化するしかないのですがが毒針毛を飛散させることにかわりはなく従来の防除法の危険性は変わりません。
それでシャークスチームクリーナーを使ってみて毒針毛の危険性を除去できる安全な駆除できるか検証してみました。
シャークスチームクリーナーをチャドクガの退治に試した結果
シャークスチームクリーナーで100度以上になったスチームをチャドクガの幼虫の群落に噴射して見ました。
シャークスチームクリーナーの熱い蒸気はふわっという感じでチャドクガにかかりますので虫が水圧で吹きとばされる事がありません。
殺虫剤を散布するとチャドクガ幼虫の神経に浸透した時点で一斉に糸を吐きぶらさっがてあばれます。
この時に毒針毛を沢山飛ばすので危険です。
ところがシャークスチームクリーナーの熱い蒸気をかけられたチャドクガの幼虫は動こうとしません。糸を吐く固体も一つとしてありません。
このことはチャドクガ幼虫の駆除にとっては大きなメリットです。要因しては100°以上の高温で瞬時にチャドクガ幼虫の体内活性を奪ったものと推察されます。
その時点で幼虫の毒針毛の毒は熱によるタンパク分解で無毒化されています。
2分から3分経過した頃に糸を吐くこともなくポロポロと地上に落ちていきます。
あらかじめチャドクガ幼虫が落下する場所を想定してビニールの大きな袋を広げておきます。落ちてきて動かなくなってた幼虫はそのまま包んで始末します。
シャークスチームクリーナーでチャドクガ幼虫を駆除するの3つのメリット
①速攻でチャドクガ幼虫の毒針毛を無毒化できる
シャークスチームクリーナーからの100度以上の蒸気ですぐに毒針毛を無毒化できます。
無毒化されたチャドクガ幼虫はもう恐くはありません。処理も簡単になります。
②チャドクガ幼虫が暴れない
シャークスチームクリーナーの蒸気はふわっと出る点がいいところです。チャドクガ幼虫の密集しているところを高熱で包み込む瞬時に幼虫を駆除できます。
殺虫剤や駆除しようとしたり振動などで危険を感じたチャドクガの幼虫は糸をはいて退避行動を取ります。
シャークスチームクリーナーの蒸気は毒針毛のタンパク毒の分解とチャドクガの動きを瞬間で止めます。
③駆除の後始末が楽です
熱湯の中に入れたチャドクガの幼虫は水を弾くような感じで浮いています。恐らく油分で保護されているように見えます。
シャークスチームクリーナーの蒸気は細かい粒子の蒸気が毛と体を覆うのでタンパク変性で毒針毛の無毒化とチャドクガ幼虫の駆除ができていると思います。
あとは地面に向けてポロポロ幼虫が落ちてきますのでビニールを広げて受け捨てるだけです。
しかも捨てるときに毒針毛の無毒化ができているのでゴミを収集するかたなどの2次被害も防ぐことができます。
チャドクガ幼虫発生を予防するには
チャドクガ幼虫発生を予防する基本は剪定です
害虫駆除業者の方々が口を揃えていわれるのがチャドクガ幼虫幼虫発生の予防はツバキでもサザンカでも剪定が基本ですということです。
剪定せずに自然放置した樹にはチャドクガの発生が多いそうです。
そうですよね。チャドクガも鳥や寄生蜂からの目をくらますには葉が茂って暗くなっている場所を好むのは良くわかります。
剪定を行い隙間ができると風通しがよくなり明るくなります。そういう場所には産卵したくないというチャドクガ成虫の気持ちもよくわかります。
剪定の時期はチャドクガがまだ発生しない早春(3月頃)が良いと思います・
天然の忌避剤ニーム油を使う
インドセンダンの実から抽出した油で有機栽培の方が良く使用されるニーム油があります。
人畜には害はなくて害虫の忌避剤として使用できる剤です。500倍希釈で葉に噴霧するだけです。
剪定を終えた樹に月2回くらいの散布でいいようですので来年の春から使用してみたいと考えています。
まとめ
椿のチャドクガ幼虫の駆除にシャークスチームクリーナーを使用してみました。
チャドクガ幼虫の駆除はプロの防除業者でも作業に慎重になるほどです。
難しい駆除作業が、シャークスチームクリーナーの蒸気熱で迅速に幼虫の毒針毛が無毒化され幼虫自体も熱で簡単に駆除できます。
後は樹から落ちてくるチャドクガ幼虫をビニールで受けてまとめて捨てるだけです。
殺虫剤を使用する必要もないので周囲の環境に対しても安全です。
チャドクガの安全安心な駆除は蒸気熱でできたので満足しています。
駆除も大切ですがそれ以前に発生させない予防対策も重要だと思います。