屋外でメダカを飼育していると水槽の水質の管理が意外とコントロールが難しいことがわかります。
油断するとすぐにグリーンウオーター状態になります。そのことはメリットがありますが程度問題です。行き過ぎるとメダカの飼育場の管理にも支障をきたします。
やはりメダカの鑑賞にも飼育にも水質を透明に管理したほうがいいということで赤玉土と光合成細菌の組み合わせで透明な水質管理を目指しています。
赤玉土と光合成細菌のコンビでメダカの水槽が透明に
メダカの水槽に赤玉土を敷きます。メダカに適した飼育水を入れます。
3日に1回の割合で水槽に500倍希釈の光合成細菌を散布します。
赤玉土の底土に堆積する餌の残さやメダカの糞など有機物を分解し水槽の水をクリアに保ちます。
メダカの水槽とグリーンウオーターについて
グリーンウオーターとは
屋外でメダカを飼育している場合に必ずといっていいほど出会う問題がグリーンウオーターです。
グリーンウオーターは、メダカの水槽で餌の残渣やメダカの糞がまず原因になります。
餌の残渣やメダカの糞が分解することで水槽の水が窒素成分を含んだ富栄養化という状態になります。
その結果アオコと呼ばれる緑藻類が爆発的に増えます。
グリーンウオーターのメリット
グリーンウオーターはアオコと呼ばれる植物プランクトンが多く発生している状態です。
メダカは植物性プランクトンも食べます。メダカの生まれたての赤ちゃんを針子と呼びます。
生まれたてのすぐは自分の栄養で生きていきます。大きく育てるには普通の餌では食べることができませんので粉末状の餌とか工夫が必要です。
めだかの針子の飼育に有効なのがグリーンウオーターの中の植物プランクトンです。
適度なグリーンウオーターの状態ですとメダカの針子はいつでもアオコのプランクトンを食べることができるので死なせてしまうことが少なくなります。
もう一つ針子やの飼育に有利な点は、植物性プランクトンの光合成効果です。光合成は昼間は二酸化炭素を吸収し夜は酸素を放出することです。
酸素が十分な飼育環境下では針子は健康に育ちしっかりした稚魚へと育ちます。
グリーンウオーターのデメリット
①メダカの鑑賞に不向き
グリーンウオーターにはいい点もありますがメダカ飼育本来の目的であるメダカの鑑賞には向いていないというデメリットもあります。
②メダカの飼育環境が観察できない
グリーンウオーターはメダカの稚魚の育成のある一定の期間の飼育には問題はなくむしろメリットになります。
でも長期的にグリーンウオーターにすることは問題があります。
メダカの生育差による大きな個体による小さな個体の捕食などは姿がみえないと予防することができません。
特に戸外の場合はトンボのヤゴの問題があります。トンボはここぞとばかりに産卵しますのでグリーンウオーターだとヤゴの存在には気がつくことができません。気がつけばメダカが食害されいたということも起こり得ます。
透明な水であればヤゴを見つけて除去することができます。
あまりにドロッとしたグリーンウオーターはメダカの飼育にとっては良くないので稚魚飼育などのある一定期間の使用に限定して成魚の管理は透明なクリーンウオーターでの飼育に転換するのもいいかもしれません。
グリーンウオーターから透 明な飼育水へ転換する方法
赤玉土を底床に使う
赤玉土について
園芸用土としては、普通に販売されている土で火山の堆積物でできた土です。
①肥料成分をもっていない。
②清潔な土で無菌状態です。
③弱酸性を示す土です。
④値段も安く手に入れることができます。
赤玉土を底床に使うメリット
赤玉土はもともと火山の噴出物の堆積でできた土ですので細かな穴をもった構造になっています。
赤玉土の孔隙(細かな穴)はバクテリアの住処になり長期的に水質を安定させる役目をもちます。
水槽の中の水は弱酸性になりますがメダカは弱アルカリから弱酸性まで順応しますので特に問題はありません。弱アルカリに拘る方は牡蠣殻を入れるという手もあります。
価格が比較的安価で気兼ねなく水槽の低床用土として使えます。
硬質赤玉土を使用する
赤玉土を低床につかえますが長期間でみると粒が崩れてくるのが難点です。
粒を長持ちさせ低床として使用するのにおすすめなのが硬質赤玉土です。
赤玉土を高温で焼いた商品でメーカーにより色々な商品があります。
光合成細菌をメダカの飼育に役立てる
光合成細菌とは
光合成細菌は、田んぼ、沼などの水辺に生息している土着菌です。硫化水素や有機酸を餌に繁殖します。
田んぼの稲は植えてすぐの間は根にもどんどん酸素を送り根が順調に伸びます。
でも稲穂が実る頃になると根までの酸素供給が滞ります。すると根のまわりの悪玉菌が働いて硫化水素や有機物が完全に分解されてない有機酸も作られます
これらの物質で根の呼吸ができなくなりせっかく実った穂が順調に生育できない「秋落ち現象」がでてきます。
秋落現象の被害を引き起こす硫化水素や有機物が分解されない有機酸を餌にして増えていくのが光合成細菌です。
光合成細菌の菌体は良質のタンパク室でビタミンB12も含まれています。
メダカ水槽の水質を維持してメダカを健康に育てる
メダカ水槽の水質をクリアに維持するにはまず硬質赤玉土を軽く水洗いをします。
硬質赤玉土を敷き詰めてカルキ抜きをした水をいれます。
硬質赤玉土の孔隙は光合成細菌の住処になります。底床に蓄積していく餌の残渣やメダカの糞などを分解して水質を浄化していきます。
また菌体も良質なメダカの餌になりますので稚魚の成育や成魚の健康にも大きな影響を与えます。
光合成細菌の水槽への投入量は、30ccを10Lくらいでいいです。
散布回数は1週間おきくらいでいいと思います。
散布量の目安がわかればペットボトルの蓋にキリで穴をあけ手でボトルを振り投入するのもいいです。
まとめ
メダカの戸外での飼育の水質コントロールに硬質赤玉土の低床の光合成細菌の組み合わせが有効ということがわかりました。
自然界の沼や川など悪い条件で発生する硫化水素や有機酸を光合成作用で餌にして活動する光合成細菌は水田にもいて稲の根の周辺の環境改善に働いているのですね。
しかも菌体は良質のたんぱく質とビタミンに富んでいます。水質を改善してメダカの成長にも役に立つ。メダカ飼育にぴったりの光合成細菌を活用していいメダカライフを楽しめればと思っています。